【専門家監修】主婦におすすめの資格10選|暇つぶしで取れる?資格を持つ主婦123人に徹底調査!
目次
「専業主婦だけど…再就職できる資格がほしい」
「家事や子育てをしながら勉強できる資格を知りたい」
不況が続く昨今、資格取得を考える主婦の方が増えてきたのではないでしょうか。
しかし、自分に合った資格はどれか、家事育児と両立しながら取得できるのかなど、わからないことだらけですよね。
そこで今回は、123人の共働き主婦・子育てママさんを対象に「持っていて良かった資格」に関するアンケートを実施!その結果を基に、主婦におすすめの資格10選を紹介します。
また、転職の家庭教師こと、キャリアコンサルタントの丸井沙紀さんに、インタビュー取材を行い、主婦が資格を取得するメリットや各おすすめ資格の特徴や注意点を伺いました。
資格取得を検討中の主婦の方は、ぜひ参考にしてください!
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【キャリアコンサルタント監修】主婦が資格を取得する3つのメリット
おすすめの資格を紹介する前に、まずは家事や育児で忙しい中で、主婦が資格を取得するメリットについて紹介します!
今回、社会人向けの資格・スキル取得の支援経験もあるキャリアコンサルタントの丸井沙紀さんにオンラインでインタビュー取材を実施し、詳しく伺いました。
また、主婦を対象に行ったアンケート情報からも資格を取るメリットがたくさん寄せられたので、合わせてご紹介します。
【アンケート内容】
内容: 働く主婦の方へ「仕事に有利・私生活にも役立つ取ってよかった資格」アンケート
対象:産休育休や専業主婦から仕事復帰をした経験がある方
募集期間:2022年4月18日~4月20日
【質問内容】
・年代
・性別
・業種職種
・保有している資格
・資格取得検討中の主婦の方に向けてのアドバイス
丸井さんからのインタビューとアンケート結果を基に、主婦が資格を取得するメリットを「仕事」「私生活」「自分自身」の3つの観点に分けてご紹介します。
主婦が資格を習得する3つのメリット
それでは、詳しく解説していきます。
【仕事】就職・復職で有利
まず1つ目のメリットとして挙げられるのが、転職・就職活動時に資格が有利にはたらくという点です。具体的には、資格を持っていると、書類選考が通りやすくなったり、面接でもアピール材料になりますよね。
また、転職を機に未経験の職種にチャレンジする場合、資格を持っていると、知識があるという証明にもなります。そもそも、応募の段階で、資格保有者を応募条件にしている企業もあるので、応募できる求人や企業の幅が広がるのもメリットの1つです。
実際に仕事で役に立ったという主婦の方からのコメントを見てみましょう。
コメントにもあるように就職活動中だけでなく、資格を持っていると、就職後にも資格手当がもらえるというメリットがあります。
企業や資格の種類にもより、資格手当がない企業ももちろんありますが、東京都内の企業が出している求人の中には、実際に以下のような資格手当を設けている企業がありました。
■実際の求人で見る各企業の資格手当例
- 不動産業者 A…宅地建物取引士:月2万円
- 保険会社 B…FP2級:月1万円
- 児童養護施設 C…保育士・言語聴覚士:月8万円
- IT系企業 D…TOEIC900点:20,000円
※大手転職サイト「DODA」掲載求人調べ
資格を持っていると仕事が決まりやすいだけでなく、待遇面でも有利になりやすいことが実際のコメントや求人からもわかりますね。
資格を持つと、自分ができることの証明を形で示すことができます。
たとえば「長年経理をやってきたけど、何の資格も持っていない」という人もいます。もちろん実務経験も強みにはなるのですが、そこで簿記の資格を取ってスキルを証明できると、転職や主婦の方が仕事復帰をする際に、有利になったり自分の自信にも繋がります。
【私生活】子育てや家事にも活きる
次に私生活面のメリットも見てみましょう。
数ある資格のなかには、仕事だけでなく実生活にも役立つ資格も多くあります。
■私生活にも役立てやすい資格一例
- ファイナンシャル・プランニング技能検定
- ヨガインストラクター
- アロマテラピー検定
- 管理栄養士
- 保育士
たとえば「ファイナンシャル・プランニング技能検定」を持っていると、保険の見直しや、投資信託など自分だけでなく、家族の家計に役立てることができます。また、「保育士」の資格があることで、子どもの教育・成長に役立つ知識が身についているので、実際の子育てにも十分に活かす事ができるでしょう。
実際のコメントでも、仕事だけではなく、私生活に役立つこともメリットとして上げている人が多数いました。
資格によっては、子育てや家事に活かせる資格はたくさんあります。私が持っているキャリアカウンセリングの資格も子育てに活かしている方がたくさんいらっしゃると思います。
資格を持っていると、仕事だけではなく私生活面でも世界観や考えの幅が広がります。
【診断付き】大人・社会人が選ぶおすすめの習い事人気40選|1011人に聞くやってよかった習い事をランキング紹介
【自分自身】特技を証明でき、自信になる
最後のメリットは、資格を取ることで得た知識や試験に合格したということが、自分の自信になることです。
たとえば「礼儀作法は人よりも詳しいかも…」と思った方は、秘書検定や着付けに関する資格がおすすめ。また「PC作業が得意!」という方であれば、MOSや簿記が向いているといえます。
このように自分の得意分野を活かせる資格があることで、それが自分の強みをアピールする武器になることもあります。
(保有資格:ネイリスト検定1級、ジェルネイル検定上級、職種:ネイリスト)
趣味程度に始めたことでも、資格を取得するだけで自信がつき、仕事につなげようと前向きになれますよね。
1つでも資格の勉強をやりきったということが、自分の自信に繋がります。
今までなんとなくやってきた仕事でも、基礎を身につけるために資格を取っておくと、「今の会社だけではなくて、他の会社でも通用するスキルがある」と胸を張って言えるようになりますよ。
123人の主婦にアンケート調査!「取ってよかった!」資格は?
ここでは、働く主婦123人を対象に、主婦の方が「取得して良かった!」と思う資格について調査した結果をまとめました。
アンケートの中で名前が多く上がった資格の中から、
- 医療系
- 介護系
- 事務系
- 私生活にも役立つ系
の4つの種類に分類して、様々なライフスタイルに合った資格を編集部が厳選して紹介していきます。
■主婦が「取ってよかった!」と思うおすすめ資格10選
<医療系>
医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)
登録販売者
<介護系>
介護職員初任者研修
福祉住環境コーディネーター
<事務系>
日商簿記検定
MOS(マイクロオフィススペシャリスト)
秘書検定
<私生活にも役立つ系>
保育士
ファイナンシャル・プランニング技能検定
JNECネイリスト技能検定
キャリアコンサルタントの丸井さんからも各資格の特性や注意点なども伺ったので、それぞれの資格を詳しく見ていきましょう。
手に職つけたい主婦に人気の医療系おすすめ資格2選
まずはじめに、「医療系」の資格を2つ紹介します。
主婦におすすめの医療系の資格
これらの資格は通信講座で手軽に学習しやすいことから、主婦に人気の資格です。
医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)
医療事務の資格は、女性から絶大な人気を誇る資格で、そもそも医療事務とは、医療関連機関での受付や会計、レセプト(診療報酬明細書)作成などを行う業務のことです。
勤務形態も正社員・パート・アルバイトなどさまざまなので、自分に合った働き方を選びやすいのも特徴です。
医療事務の資格は複数ありますが、医療事務の総合的な知識・能力を身に着けたいと思っている初心者の方にまずおすすめしたいのが、この医療事務技能審査試験です。
実際に、エラベル編集部が別の記事で実施した医療事務経験者80人を対象にしたアンケートでは、この医療事務技能審査試験の資格を持っている人が最も多く、医療事務の資格の中でも知名度が高い資格と言えるでしょう。
医療事務の仕事や資格についてもっと詳しく知りたい方は、ぜひこちらの記事も参考にしてください。
医療事務とはどんな仕事?医療事務歴4年の主婦が1日の流れや資格を徹底解説
医療事務技能審査試験の試験情報
受験資格 | なし |
---|---|
受験料 | 7,700円 |
試験月 | 医科:毎月※第4日曜日であることが多い 歯科:年6回(5月・7月・9月・11月・1月・3月) |
試験形式 | 在宅試験 ・実技Ⅰ:筆記(記述)/2問/50分 ・学科:筆記(選択)/25問/60分 ・実技Ⅱ:請求事務・明細書点検/4問/70分 |
合格基準 | 総得点の70%程度以上 |
合格率 | 約70~80% |
※参考:技能審査認定 医療事務技能審査試験(日本医療教育財団)
主婦の方の中では、短時間で効率的に勉強ができる通信講座が人気ですが、少しでも費用を抑えたい人は、独学でも十分に合格を目指せます。
<実際の医療事務技能審査試験保有者のコメント>
冒頭でもお伝えした通り、医療事務の資格は他にも多数あります。医療事務関連の資格の中でも、最も難易度が高く、また就職に有利と言われているのが、「診療報酬請求事務能力検定」という医療事務の必須業務と言われているレセプト業務の処理能力を問われる資格です。
まずは、医療事務が全くの未経験の方がいきなり取得を目指すのはハードルが高いかもしれませんが、医療事務の資格を極めたい人やレセプト業務経験したことがあり、能力を証明したい人は、ぜひチャレンジしてみてください。
ただ注意してほしいのが、医療事務の資格を取ってからの職場の選び方です。最近では土日診療があったり、19:00や20:00までなど遅くまで診療してくれるクリニックや病院が増えてきていますよね。
また、クリニックによっては午前診療と午後診療の間がかなり空くところもあるので、主婦の方は、お子さんのお迎えなどがあると午後は勤務できないという場合もあり得ます。
医療事務の資格を取って、いざ求人に応募する時には、このような勤務可能時間も必ず確認しましょう。
登録販売者
登録販売者は、薬剤師がいなくてもかぜ薬や鎮痛剤など一部の一般用医薬品の販売ができる国家資格です。主にドラッグストアや薬局などに勤務し、医薬にまつわる豊富な知識で、お客様に適切なアドバイスをします。
登録販売者と似た資格として挙げられる薬剤師との違いは、医薬品の調剤ができるかという点と、販売できる医薬品の種類です。
登録販売者 | 薬剤師 | |
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受験資格 | なし | 薬学部を卒業 |
できる業務 | 医薬品の販売 | 医薬品の調剤 医薬品の販売 |
販売できる一般用医薬品 | 第2類医薬品 第3類医薬品 | 第1類医薬品 第2類医薬品 第3類医薬品 |
参考:薬剤師国家試験(厚生労働省)
登録販売者は、薬剤師のみが扱える第一類医薬品を除く、第二類医薬品、第三類医薬品のみ販売ができます。
ドラッグストアや薬局だけでなく、コンビニやホームセンターなど一般医薬品を扱う店舗で重宝されるほか、介護職やエステ職などでも知識を活かすことが可能です。
登録販売者検定の試験情報
受験資格 | なし |
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受験料 | 13,600円 |
試験月 | 地域によって異なる |
試験形式 | 学科試験(120問) |
合格基準 | 総出題数に対して70%程度の正答、かつ出題項目5項目すべてで35%以上 |
合格率 | 40~50% |
全くの未経験の場合、独学で一般医薬品の知識を0から身につけるのはなかなか至難の業です。効率的に勉強をすすめたい人は、独学よりいつでも質問できる環境がある通信講座がおすすめです。
<実際の登録販売者保有者のコメント>
日頃、よく薬局の薬にお世話になる人や、薬の知識をつけたい人にもおすすめの資格です。
普通のレジのパートより、時給や手当も上がることが予想されます。
40代・50代の主婦に人気の介護系おすすめ資格2選
続いて、40代、50代の主婦の方にも人気の介護系の資格を紹介します。介護施設への就職だけでなく、高齢化が進む世の中で、家族の介護に役立つとしてニーズが高まっています。
主婦におすすめの介護系の資格
それでは詳しく見ていきましょう。
介護職員初任者研修
介護職員初任者研修は、介護未経験者でも挑戦しやすい資格で、計130時間のカリキュラムを修了することで取得できます。
介護系の資格の中でも有名な介護福祉士は、2017年から国家資格になりましたが、「介護職員初任者研修」と「介護職員実務者研修」の修得が必須なため、介護のエキスパートを目指す人は誰もが通る研修です。
初任者研修は科目数と受講時間が多いので、主婦が資格を修得するためには長期間の学習計画を立てる必要があります。しかし、全国的に介護士が不足していることから、資格修得のため学習に励む主婦の方は、非常に多くとても人気です。
介護職員初任者研修の試験情報
受験資格 | 介護関連の学校などで130時間分の講座を修了 |
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受験料 | 30,000~90,000円(資格保有状況やスクールによる) |
試験月 | 随時 |
試験形式 | 学科試験(選択式・記述式32問以上) |
合格基準 | 100点満点中70点以上 |
合格率 | 非公開 |
初任者研修を最短・最安で取得できる講座を比較して探したい方は、「シカトル」でカイゴジョブ、三幸福祉カレッジなど、講座を開講している施設の講座資料をまとめて資料請求してみましょう。
<実際の介護職員初任者研修受講者のコメント>
「需要の高い資格を取りたい。」「将来の親の介護が心配」という方には非常におすすめの資格です。
また、介護職員初任者研修を受ける方の中には、介護福祉士やケアマネージャーまでのキャリアアップを想定している方も多いですよ。
初任者研修を働きながら取得したいという方はこちらの記事もぜひ参考にしてください。
介護職員初任者研修は働きながら取得できる!修了者78人に聞くメリット・デメリットとおすすめスクール
福祉住環境コーディネーター
福祉住環境コーディネーターとは、高齢者や障がい者に対して安全に快適に暮らすための住環境を提案するアドバイザーのことです。福祉住環境コーディネーターとして働くには、東京商工会議所が認定する民間試験に合格する必要があります。
級は1級~3級までありますが、2級以上を持っていることで、入社後に資格手当が支給される場合があります。
福祉住環境コーディネーター検定試験の試験情報
受験資格 | なし |
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受験料 | 1級:12,100円、2級:7,700円、3級:5,500円 |
試験月 | 7月・11月 |
試験形式 | 【1級】マークシート方式+記述式 【2級・3級】コンピュータ試験(IBT) |
合格基準 | 100点満点中70点以上 |
合格率 | 1級:12.8%、2級:46.8%、3級:66.8% |
<実際の福祉住環境コーディネーター検定保有者のコメント>
あまり知名度の高い資格ではないので、「珍しい資格で周りと差をつけたい」という方にもおすすめの資格です。
20代・30代の主婦に人気の事務系おすすめ資格3選
事務系の資格は、主婦だけでなく、独身の女性や男性にも人気の資格が多くあります。
主婦におすすめの事務系の資格
それでは詳しく見ていきましょう。
日商簿記検定
簿記とは、簿記とは「帳簿記入」の略語で、企業で行われるお金や資産の出入りを記録し、会計期間(一般的には1年)ごとに決算書として整理することです。
多くの企業が経理や財務の求人で「日商簿記2級以上」を応募資格にすることが多いです。初心者の方は、いきなり2級はハードルが高いので、3級からスタートするのがおすすめです。
また、簿記の知識は、経理職だけでなく、投資や起業する際にも役立ちます。
日商簿記検定の試験情報
受験資格 | なし |
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受験料 | 1級:7,850円、2級:7,700円、3級:5,500円 |
試験月 | 2月(1級はなし)、6月、11月 |
試験形式 | 【1級】マークシート方式+記述式 【2級・3級】コンピュータ試験(IBT) |
合格基準 | 100点満点中70点以上(1級は10点に満たない科目がある場合は不合格) |
合格率 | 1級:非公開、2級:38.1%、3級:41.0% |
※参考:東京商工会議所 日商簿記検定試験
簿記検定とは?資格の種類や難易度、資格保有者に聞く取得メリットを徹底解説
<実際の日商簿記検定保有者のコメント>
先ほど紹介した医療事務を含め、事務職は競争率の高い人気の職種なので、未経験で事務職を目指す人は、持っておきたい資格の1つですね。
試験問題は難しいですが、仕事に活かすことを目指すなら2級まで取得するのがおすすめです。
MOS(マイクロオフィススペシャリスト)Excel、Word
MOSはワードやエクセル、パワーポイント、アクセス、アウトルックといったマイクロソフトオフィス製品の利用スキルを示すことができる資格です。
等級は、スペシャリスト(一般)とエキスパート(上級)の2種類があります。スペシャリストは、基礎的なことを問われる一方で、エキスパートはマクロやVBAに関する知識が問われます。
パソコンさえあれば自宅でスキマ時間に学習が可能で、試験も自宅で随時受けることができ、挑戦しやすいのがポイントです。ただ、一度試験に合格したとしても、Microsoftの新しいバージョンが登場した時は、知識を上書きするために新しいバージョンで資格を取り直すと良いでしょう。
MOS資格とは?独学の難易度と勉強方法を解説
MOS(Excel、上級)の試験情報
受験資格 | なし |
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受験料 | 12,980円(税込) |
試験月 | 毎日実施 |
試験形式 | コンピュータ試験(IBT) |
合格基準 | 1,000点満点中700点以上 |
合格率 | 60%程度 |
MOSはユーキャンやたのまなでも30,000円以内で通信講座はありますが、独学でも比較的取りやすい資格ではあります。
無料で利用できる学習ツールの「モーグ学習室」などもありますので、ぜひ検討してみてくださいね。
<実際のMOS保有者のコメント>
パソコンスキルは事務だけでなく、様々な業界・職種で需要があるので、1つ証明できるスキルの1つとして持っておくのはおすすめです。
MOSは、まったくPCソフトの扱いができないという方が、スキルアップのために資格取得を目指す方も多いです。
正直なところ、MOSは「パソコンのオフィス操作ができる」という証明にはなりますが、MOSがあるから就職できる!事務職に就ける!というわけではないことは覚えておきましょう。
秘書検定
秘書検定とは、秘書に求められる知識・技能の他に一般常識や敬語の使い方、電話応対やビジネス文書の作成など、社会人に欠かせない能力が身につく資格です。
等級は低い順に3級、2級、準1級、1級の4つ。3級は基本的な知識が問われ、2級では、電話対応や接客、仕事の優先順位のつけ方など、応用力が求められます。
本格的に秘書を目指したいのであれば、中堅あるいは上級の秘書としての判断力・対応力が求められ、面接試験もある準1級や1級を取得しておくのがおすすめです。面接試験では、身だしなみや表情、話し方なども審査の対象になります。
秘書検定とは?|合格者149人に聞く取得メリットと難易度を徹底解説
秘書検定の試験情報
受験資格 | なし |
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受験料 | 1級:6,500円、準1級:5,300円、2級:4,100円、3級:2,800円 |
試験月 | 2・6・11月 |
試験形式 | 3級・2級:筆記試験(理論・実技) 準1級・1級:筆記試験+面接 1級の筆記はすべて記述。3級~準1級はマーク式と記述式 |
合格基準 | 理論:60%以上、実技:60%以上 |
合格率 | 1級:34.0%、準1級:41.7%、2級:58.5%、3級:69.7% |
※参考:秘書検定(公益財団法人実務技能検定協会)
一般常識も多く含まれるため、独学でも十分に取得が見込める資格ですが、効率的に要点を絞って受験対策をしたい場合は、通信講座も検討してみましょう。
<実際の秘書検定保有者のコメント>
ビジネスマナーが身につくので接客業に就きたいという人にもおすすめの資格ですね。
ただし、MOS同様に秘書検定があるから就職に結びつくとは限らないので注意しましょう。
【業界別】転職に役立つおすすめ資格一覧|112人の資格保有者の意見を基に徹底調査
私生活にも役立つ主婦におすすめの資格3選
最後に、仕事はもちろん家事や育児、自分の趣味を充実させるためにおすすめの資格も紹介します!
主婦におすすめの家計・育児・趣味系の資格
では、詳しく見ていきましょう。
保育士
保育士は、ご存知のとおり、保育園や児童福祉施設などで0歳〜6歳までの子どもを預かって保育をします。子どもの身の回りの世話はもちろん、基本的な生活習慣を身に付けさせたり、遊びを通して心身の健やかな発達をサポートするのが仕事です。
日本では数年前より待機児童が多いことが課題となり、待機児童ゼロを目指すべく全国的に保育園を増やしているため、保育士の需要もより一層に増え、待遇改善もされつつあります。正社員や契約社員、パートなどのようにライフスタイルに合わせて働けるので、主婦にも人気の資格です。
保育士は、保育学科のある短大や専門学校を卒業しないとなれないと思われがちですが、実は通信講座でも保育士の国家資格は取得可能です。
社会人・主婦が保育士資格を得るには?資格の取り方やおすすめ教材を紹介
保育士の試験情報
受験資格 | 最終学歴によって受験資格が異なる |
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受験料 | 12,950円 |
試験月 | 4・10月 |
試験形式 | 筆記試験(マーク式)+実技試験(音楽・造形・言語から2分野を選択) |
合格基準 | 筆記試験:60%以上、実技:60%以上 |
合格率 | 12.6% |
※参考:一般社団法人全国保育士養成協議会、令和2年度保育士試験の実施状況(厚生労働省)
<実際の保育士資格保有者のコメント>
出産前のプレママや子育て中のママにも人気が高く、子どものための資格を取りたいと思っている方にもおすすめです。
しかし、介護系の職種にも言えることですが、仕事内容は体力勝負の仕事です。本当に子どもが好きで仕事をこなす覚悟も必要です。
保育士におすすめの転職サイト・エージェントランキング13選|利用者の評判&選び方で徹底比較
ファイナンシャル・プランニング技能検定
ファイナンシャルプランナー(通称:FP)とは、税金や投資、保険、不動産、相続などの資産設計をする仕事です。資産設計で悩む人のために、税制や各種保険、住宅ローンなどに関するアドバイスをするのに役立つ資格です。
アンケートの中でも、FPの資格を保有している人は多く、保険会社や銀行などの金融系に勤めている主婦が「顧客とのコミュニケーションでFPの知識が役立つから」という理由で取得している傾向にありました。また、自身の家計のために、知識を増やそうとして資格を取る主婦の方も同様に多くいました。
ファイナンシャル・プランニング技能検定の試験情報
受験資格 | 1級:日本FP協会認定のCFP®認定者 2級:FP3級合格者/AFP認定研修修了者または実務経験2年以上 3級:特になし |
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受験料 | 1級:20,000円 2級:8,700円 3級:6,600円 |
試験月 | 1級:9月のみ 2級・3級:1・5・9月 |
試験形式 | 筆記試験(マーク式)+実技試験 1級は面接もあり |
合格基準 | 筆記・実技ともに60%以上 |
合格率 | 【筆記】1級:非公開、2級:50.6%、3級:84.7% 【実技】1級:97.7%、2級:60.3%、3級:80.5% |
<実際のFP技能検定保有者のコメント>
(家族構成:夫婦+子ども1人、資格取得の目的:キャリアを積みたかった)
経験を積んで、独立してセミナー講師として働く方も多いですね。そして実生活でも役に立つので、主婦に限らず幅広い年齢層の方に人気の資格です。
FPについて試験範囲やおすすめの参考書などもっと詳しく知りたい方は、こちらの記事もぜひ参考にしてくださいね。
FP(ファイナンシャルプランナー)の資格って役に立つ?|独学の勉強法やおすすめの参考書を紹介!
JNECネイリスト技能検定
最後に紹介するネイリストの資格は、美容に興味があり、ネイルアートやネイルケアを趣味で楽しむ主婦の方に人気の資格です。
ネイリストは、美容師や理容師のような国家資格ではなく、「JNECネイリスト技能検定」「JNAジェルネイル技能検定」のような民間資格があります。
ネイリストは、必ずしも資格が必須ではありません。しかし、知識や技術の証明として民間資格を取得する方が多くいます。
ネイリスト(JNECネイリスト技能検定)の試験情報
受験資格 | 1級:2級取得者 2級:3級取得者 3級:特になし |
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受験料 | 1級:12,500円 2級:9,800円 3級:6,800円 |
試験月 | 年2回(年度によって変更する可能性あり) |
試験形式 | 筆記試験+実技試験 |
合格基準 | 筆記試験:80%以上 |
合格率 | 1級:38.3%、2級:41.8%、3級:84.4% |
主婦におすすめの勉強方法は、通信講座または、参考書を用いて独学で学ぶ方法。本格的に学びたい人は、プロから直接指導を受けられる通学スクールも良いですが、器材や材料費もあるため通学だと50万~100万円ほどかかってしまいます。
通信講座でも用具を一から揃えるとなると10万ほどかかってしまうので、少しでも安くしたい方は、用具は自分で安く揃えるなど工夫が必要ですね。
<実際のネイリスト技能検定保有者のコメント>
普段からネイルを趣味にしている方は、ぜひ検討してみてください。
自宅の一部をサロンにする方も珍しくありません。お客様の多くは女性の方なので自宅でも安心ですし、まずは身近なお友達から始めて、徐々にお客さんの幅を広げていくという点でも始めやすいのではないかと思います。
もっとおすすめの資格を知りたいという人はこちらの記事も参考にしてみてください。
【2023年は資格に挑戦】360人が選ぶおすすめ人気資格16選|取って良かった資格ランキング
採用担当者50名に聞く!面接の際に資格を重視する?
エラベル編集部では、123人の働く主婦アンケートの他にも、転職・就職に資格はどのくらい影響するのかを調査すべく、現役・元人事で採用業務を経験したことのある人50名にアンケートを実施してみました。
採用担当者から見て求職者の保有資格は重視して見ているのか、資格取得者へのアドバイスも実際の声を元に紹介しますので、仕事を目的に資格を取りたいと思っている主婦の方は、ぜひ参考にしてください。
- アンケート内容:企業の採用担当は、求職者の保有資格をどのくらい重視しているか
- 調査対象:50名(男性30名/女性20名)
- 調査方法:インターネット調査
- アンケート実施期間:2022年4月16日~4月18日
採用側は、求職者の保有資格をあまり重視しない!
企業の採用担当50名に「求職者の資格をどのくらい重視しますか?」という質問をしたところ、「あまり重視しない」と回答した人が60%と半数以上という結果になりました。資格保有を重視する声は不動産・建設業、IT・通信系に多く見受けられました。
今回このようなアンケート結果が出ましたが、資格を取ることは「意味のない」ことではありません。自分の知識として財産となり、自信やモチベーションにも繋がるでしょう。
大切なのは、ただ資格を取ることをゴールにするのではなく、自分がどんな仕事に就きたいのか、資格をどう活かしたいのかを明確にして、その思い描く未来に資格が必要であれば積極的に取得をおすすめします。
では、実際の採用担当者の声を紹介していきます。
採用担当者50名に聞く!資格取得を重視しない理由とは?
ここでは、アンケートで「資格取得を重視しない」と回答した意見を紹介します。
採用担当からの意見やアドバイスからわかることは、「資格をアピール」しても意味がないということ。
大切なのは、「この資格を取るためにこんな努力をしました」「この資格で得た知識をこんなふうに活かしていきたい」とアピールすることです。
エラベルでは「資格は意味ない」と言われてしまう理由についても、アンケート調査を基に調査していますので、ぜひこちらの記事もご覧ください。
「資格は意味ない」って本当?役立たないと言われる理由は?資格保有者と採用担当の本音を徹底調査!
資格選びを間違えないためにやるべきこと
ここでは、資格取得の前にやっておくべき4つのことをお伝えします。やみくもに資格を取ろうとせず、時間とお金を有効に活用しながら楽しく勉強できるように準備をしっかりしておきましょう。
資格取得の前にやるべきこと3つ
- 自己分析
- 資格取得に必要な勉強時間を把握
- 資格取得に関する費用を計算
自己分析
「自分に合う資格がわからない…」とお悩みの方は、まずは自己分析をしてみましょう。幼い頃、得意だったことや、日常生活で使っている知識やスキルが資格習得に役立つ可能性もあります。
まずは自分の好きなことや苦手なこと、楽しいと思えることをノートに箇条書きで書いて整理するのも良いでしょう。自己分析をすることで、自分の可能性や自分がやりたいことを発見できますよ。
・自分がやりたいと思えるか
・自分のライフスタイルに合っているか
を見極め、自分に合っている資格を選び出すのが良いと思います。
また、今までの経験や前職の仕事で培って得たスキルで、異業種・異職種でも活かせるスキルは、誰でも持っているものです。これを“ポータブルスキル”(持ち運びできるスキル)と言いますが、自分のポータブルスキルはどんなものがあるかしっかり見つけ出して、どう活かせるかなと考えることも大切ですよ。
資格取得に必要な勉強時間を把握
資格取得のために必要な勉強時間を把握することで、試験本番までの学習計画が立てやすくなります。
時間がたっぷりある場合は、テキストを繰り返し復習したり、過去問に挑戦する時間がありますが、主婦の方は、育児に家事に仕事にと、毎日忙しく、時間が限られている方がほとんどですよね。
もし時間が少ない場合は、どのくらい勉強時間を確保できるか、どのくらいの期間で取得を目指すかなど、しっかりと時間を把握しましょう。
また、前もって「勉強時間は1日◯時間!」と決めておくことで、自然と効率の良い勉強方法を考えるようになりますよ。
資格取得に関する費用を把握
資格取得には時間だけでなく、かかる費用も把握しておく必要があります。一般的に資格取得の勉強方法は、通学講座、通信講座、独学の3種類。通学講座は最もお金がかかりますが、講師による指導が直接聞けたり質疑応答のサービスがあるので、お金や時間に余裕がある方におすすめです。
またお子さまが寝ているときなど、自分のペースで学習をしたい方は通信講座や独学がおすすめ。どちらも費用は通学講座よりも安く、自宅で学習しやすいので主婦に人気となっています。
資格の中には、受験勉強や受験料だけなく、会員登録料や免許更新などの維持費がかかるものもあります。たとえば私が保有しているキャリアコンサルタントの資格は、5年ごとに更新料に8,000円がかかり、また更新をするためには、講習を受ける必要があるため、その受講料が数万円~数十万円ほどかかります。
他にも、宅地建物取引士は、資格登録料に37,000円と5年に1回更新料16,500円がかかったりするので、むやみに資格をとるのではなく、しっかり自分の目指す方向に合った資格かどうかを見極めて取得するのがおすすめです。
※キャリアコンサルタントの更新講習について詳しく知りたい方は、厚生労働省が公開している「更新講習の受講について」をご確認ください。
独学で取れる難易度別おすすめ資格15選|簡単に取れる国家資格から趣味に役立つ資格も
主婦の資格取得に関するよくあるQ&A
主婦が資格取得するにあたって、引き続き、キャリアコンサルタントの丸井さんのアドバイスの基、主婦が資格を取得する上でよくある質問をQ&A形式でまとめました。
自分に合った資格を見つける方法を教えてください
前章の「失敗しないために!資格取得の前にやるべきこと」でも紹介しましたが、まずは、自己分析からはじめ、資格取得の目的を明確にしましょう。
資格を取る目的は「仕事に就きたい」「趣味を充実させたい」など、人それぞれです。なりたい理想像を見つけることこそ、自分に合う資格を見つける最適な方法です。
また、資格を活かせる仕事を自分のこなせるかも確認しましょう。たとえばネイリストやアパレル系の仕事は、土日出勤や残業が必要なケースもあります。子育てに支障が出てくる可能性もあるので、資格取得後のライフスタイルを想定しておくことが大切です。
資格取得の先に見えるものを目標にして、ぜひ頑張ってほしいです。
資格を取得しても就職できるか不安です
「採用担当者50名に聞く!面接の際に資格を重視する?」でも紹介したように、実際の面接でも「この資格をもっています」とアピールをしても面接官は、同じ資格を持つ人をごまんと見ているので、全く刺さりません。
資格を取得する上で、どのように家事育児とうまく両立して勉強をすすめたのか、取得した資格の知識を活かして今後どうなりたいのか、を面接官にうまくアピールしましょう。
大前提、どの資格でも取ったら必ず就職できるという保証はありません。
資格取得を目指すときは「自分に合っているか」「ライフスタイルに合っているか」を見極めるのが大切。それをクリアしてこそ、資格取得が有利といえます。
資格取得のために「最後までやり遂げた」という成功体験をアピールしていきましょう。
AI化が進むこの時代だからこそおすすめの資格・職種はありますか?
医療介護系などの、人の手を必要とする仕事・資格は今後も需要があるでしょう。今回紹介した介護職員初任者研修を始め、ケアマネージャーや介護福祉士などがおすすめです。
また、AIが苦手とする「高度なコミュニケーション力」が問われる分野の資格も良いでしょう。
■AI化が進む時代におすすめの資格
- 介護職員初任者研修
- ケアマネージャー
- 介護福祉士
- キャリアコンサルタント
- 心理カウンセラー
そういった点で、キャリアコンサルタントや心理カウンセラーといった人の話をしっかり聞いて親身に寄り添うことが必要な仕事・資格はAI化が進むこの時代にもおすすめです。
また、こちらの記事では、将来性のある国家資格や2022年に新たに国家資格化された注目の資格についても詳しく紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
将来性のあるおすすめ国家資格一覧|独学で取れる資格から注目の最新資格まで紹介
まとめ
キャリアコンサルタントの丸井沙紀さんと、123人の働く主婦の意見を基にエラベル編集部がおすすめする主婦におすすめの資格を改めておさらいしましょう。
主婦におすすめの資格10選
<医療系>
医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)
登録販売者
<介護系>
介護職員初任者研修
福祉住環境コーディネーター
<事務系>
日商簿記検定
MOS(マイクロオフィススペシャリスト)
秘書検定
<趣味・育児・マナー系>
保育士
ファイナンシャル・プランニング技能検定
JNECネイリスト技能検定
まずは、自己分析をして、自分のやりたいことや、ライフスタイルに合った仕事を見つけることから始めましょう。
今回の記事を参考に少しでも興味の惹かれる資格が見つかった方は、ぜひ積極的に資格取得にチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
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