【2023年最新】司法書士になるには?|難易度から年収、受験資格まで徹底解説
目次
「司法書士の資格は独学で取れる?」
「年収は上がる?」
司法書士は難関として知られる国家資格ですが、独学でも合格している人はいます。ただし、適切に取り組まないと合格までに膨大な時間がかかりかねません。
ここでは、司法書士資格について合格率などの難易度や他の国家試験との比較、おすすめの通信講座について解説しています。
司法書士の資格保有者8人に実施したアンケート調査も織り交ぜていくので、最短合格に向けた学習を始めたい人は参考にしてください。
対象者:司法書士の資格を保有している男女8名
調査方法:インターネット調査
調査期間:2022年9月16日~9月26日
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司法書士とはどんな仕事?
司法書士とは、「くらしの法律家」として日常生活で起こる問題に対処する法律の専門家です。
司法書士の主な業務のひとつに登記があります。登記の役割は、重要な権利や義務を社会に向けて公示し、取引を円滑にすることです。不動産登記や商業登記、法人登記など登記にはさまざまな種類があります。
登記のほか、供託の手続きや訴訟に関する書類の作成、知的障害のかたの後見人事務なども司法書士の業務です。
比較的最近では簡易裁判所における民事事件について代理人となることができるようになるなど、司法書士は市民に寄り添った法律家としてますます活躍が期待されています。
司法書士になるためには
司法書士への第一歩は、一般的に司法書士試験に合格して国家資格を取得することです。
では、試験に合格して資格を取ればすぐに司法書士として仕事ができるようになるのかというと、そうではなく、資格取得後にも研修への参加や学会への登録といったいくつかの過程を経る必要があります。
ここでは司法書士になるためのプロセスについて解説します。
司法書士の教材や通信講座などで勉強する
司法書士試験の突破には、年間単位での計画的な対策が求められます。
独学で学習を始めるにしても、最短合格を目指すなら通信講座をセットにした方法が効果的です。
たとえば、社会人で司法書士を目指す人は、仕事後の時間で学習するため時間があり余っているわけではありません。そこで大事なのは、試験範囲をくまなく暗記して詰め込もうと意気込むことではなく、成果に確実に直結する学習を意識することです。
司法書士試験は長期戦に発展する可能性が高いため、効率のいい学習方法を心がけましょう。
司法書士試験に合格する
司法書士試験には、筆記試験と口述試験があります。
筆記試験は午前の部・午後の部に分かれ、午前の部では憲法や民法、商法、刑法などに関する知識が問われ、午後の部では不動産登記や供託、民事訴訟などの範囲から出題されます。
口述試験に進めるのは、筆記試験の合格者のみです。これら筆記試験・口述試験の両方に合格すれば、司法書士の資格を取得できます。
試験内容の詳細を知りたい方は、記事の中盤の「筆記試験」「口述試験」で詳しく紹介します。
なお、司法書士になるには、試験合格以外に法務大臣の認可を受けるという選択肢もありますが、これの対象となる方はごく少数なため、この記事では省略します。詳しく知りたい方は、司法書士法代4条の2に明記されていますので、参考にしてください。
日本司法書士会連合会の名簿に登録する
司法書士試験に合格したあとは、全国にあるいずれかの司法書士会に入会します。
そして、それぞれの司法書士会や日本司法書士会連合会が実施する研修に参加し、実務を学びます。研修については司法書士法25条に記載されています。
研修を修了したあとに行うのが、所属する司法書士会を通じて日本司法書士会連合会の名簿へ登録をすることです。この名簿登録をもって、晴れて司法書士としての活動ができるようになります。
司法書士連合会に登録するには費用がかかります。費用内訳について詳しく知りたい方は記事の後半の「司法書士になるためにかかる費用」で紹介しています。
司法書士試験の内容
司法書士試験について試験日や受験資格などの概要、試験科目について解説します。
まずは司法書士試験の全体像を把握しておきましょう。
試験概要
司法書士試験の概要をまとめたのが以下の表です。
試験日 | 7月第1日曜日 | |
---|---|---|
申込期間 | 5月の月初から2週間弱(4月末からの場合もあり) | |
受験手数料 | 8,000円 | |
試験形式 | 筆記試験 (午前・午後) | 午前の部:多肢択一式 午後の部:多肢択一式・記述式 |
口述試験 | 一問一答形式 | |
試験時間 | 筆記試験 | 午前の部:9:30~11:30(2時間) 午後の部:13:00~16:00(3時間) |
口述試験 | 10分程度 | |
試験科目 | 筆記試験 | 午前の部:憲法や民法、商法、刑法など 午後の部:不動産登記や供託、民事訴訟など ※詳しくは後述 |
口述試験 | 不動産登記や商業登記など ※詳しくは後述 | |
試験地 | 筆記試験 | 東京、横浜、さいたま、千葉、静岡、大阪、京都、神戸、名古屋、広島、福岡、那覇、仙台、札幌、高松 |
口述試験 | 東京、大阪、名古屋、広島、福岡、仙台、札幌、高松 | |
合格基準 | 筆記試験 | 午前の部:81点(105点満点) 午後の部:66点(105点満点) (令和3年の合格基準 ※詳しくは後述) |
司法書士試験には受験資格がなく、年齢・性別・学歴・国籍に関係なく誰でも受験できます。そのため幅広い経歴の人が司法書士試験を受験しています。
申込期間は、年度によって日数や時期に多少のばらつきがあるので注意してください。
申込期間の日数では、平成31年度が5月7〜17日で11日間、令和2年度が5月1〜18日で18日間と、年度によっては1週間も幅があります。また、申込の時期では、令和3年度が4月30日からの開始となっており、月をまたいでいる年度もあります。
申込期間には十分に注意しておきましょう。
筆記試験
筆記試験は午前の部が多肢択一式、午後の部が多肢択一式・記述式となっています。
令和3年度の午前・午後それぞれの部における、多肢択一式の科目と出題数は以下のとおりです。
科目 | 出題数(多肢択一式) | |
---|---|---|
午前の部 | 憲法 | 3問 |
民法 | 20問 | |
刑法 | 3問 | |
商法(会社法) | 9問 | |
(小計) | 35問 | |
午後の部 | 不動産登記法 | 16問 |
商業登記法 | 8問 | |
供託法 | 3問 | |
民事訴訟法 | 5問 | |
民事執行法 | 1問 | |
民事保全法 | 1問 | |
司法書士法 | 1問 | |
(小計) | 35問 | |
(合計) | 70問 |
午後の部における記述式の出題は以下のようになります。
科目 | 出題数(記述式) | |
---|---|---|
午後の部 | 不動産登記法 | 1問 |
商業登記法 | 1問 |
以上をまとめたのが、下の表です。
科目 | 出題数 | 配点 |
---|---|---|
午前の部(多肢択一式) | 35問 | 105点満点 |
午後の部(多肢択一式) | 35問 | 105点満点 |
午後の部(記述式) | 2問 | 70点満点 |
択一式の出題において、午前の部では民法の出題が20問と最多で、それに次いで多いのが商法の9問です。午後の部では、不動産登記法が16問と最も多く、商業登記法が8問と続きます。これらの科目は特に重要と言えるでしょう。
また、令和3年〜平成31年の合格基準は次のようになります。
午前の部の合格基準 | 午後の部の合格基準 | |
---|---|---|
令和3年 | 81点(105点満点) | 66点(105点満点) |
令和2年 | 75点(105点満点) | 72点(105点満点) |
平成31年 | 75点(105点満点) | 66点(105点満点) |
参考:法務省「令和3年度司法書士試験筆記試験(多肢択一式問題)の基準点等について」
司法書士の合格基準は、「◯点以上取れたら合格」といったような絶対評価ではありません。「受験生全体の上位◯%を今年の合格基準点とする」という、試験結果が出た後に合格点が決まる相対評価となっています。
口述試験
口述試験は、筆記試験をクリアした人に対して実施されます。
試験範囲は以下のとおりです。
- 不動産登記
- 商業登記
- 司法書士法
口述試験は面接官から口頭で問題を出題され、それに対して解答する形式です。
公式サイトでは、口述試験に関する具体的な内容が明記されていない為、実際に司法書士試験に合格され、司法書士事務所で働いている方に口述試験の概要を伺いました。
Q&Aで紹介していきます。
口述試験の所要時間は?
口述試験の流れは?
実際に出題された内容は?
※回答内容はクリックすると表示されます
※回答内容は模範解答ではなく、ご協力いただいた司法書士合格者(40代男性)が実際に答えた内容を反映しております。
出題①
Q.不動産登記のオンライン申請において、申請書に住民票コードを記載すると、添付書類は何を省略することができますか?
出題②
Q.不動産登記のオンライン申請において、申請書に会社法人等番号を記載すると、添付書類は何を省略することができますか?
出題③
Q.司法書士の使命を答えてください(司法書士法第1条)
出題④
Q.司法書士の職責を答えてください(司法書士法第2条)
口述試験を受ける際のアドバイスをお願いします
これから口述試験に挑む際は、ぜひ参考にしてください。
司法書士の資格試験の難易度は?
ここでは司法書士試験の難易度はどれくらいなのかが客観的にわかるデータを参照しながら解説します。
まず令和3年〜平成31年の5年間における司法書士試験の合格率と推移について触れ、次に資格保有者8人が合格までに何年かかったのかについてのアンケート結果を公開します。
最後に、他の国家資格との合格率を比較したとき、司法書士試験の難易度はどんな立ち位置になるのかについて考察していますので、司法書士試験をさまざまな角度から理解するのに役立つでしょう。
司法書士試験の合格率
年度 | 受験者 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
令和3年 | 11,925人 | 613人 | 5.1% |
令和2年 | 11,494人 | 595人 | 5.2% |
平成31年 | 13,683人 | 601人 | 4.4% |
平成30年 | 14,387人 | 621人 | 4.3% |
平成29年 | 15,440人 | 629人 | 4.1% |
上記の5年間における合格率は4.1%〜5.2%で推移しており、年度によって大きな変化はないものの、司法書士試験は100人に4人か5人しか合格できない狭き門であることがよくわかります。
司法書士の資格保有者8人へ行ったアンケートでは、合格までに要した年数について回答してもらいました。
性別 | 年代 | 年数 |
---|---|---|
女性 | 30代前半 | 2年 |
女性 | 30代後半 | 4年 |
男性 | 40代前半 | 4年 |
女性 | 30代前半 | 5年 |
女性 | 40代前半 | 5年 |
女性 | 40代前半 | 5年 |
男性 | 40代前半 | 12年 |
男性 | 40代前半 | 12年 |
合格までにかかった年数は2〜12年間と大きな開きがありますが、平均すると6.1年です。それぞれ学習を始めた時点での法律知識や1日の学習時間なども異なるため一概に比較はできませんが、合格を目指すには、相応の覚悟が必要となることが理解できるでしょう。
司法書士と関連する国家資格
司法書士と関連する他の国家資格との難易度の比較と試験内容について解説します。
司法書士と他の国家資格の難易度比較
司法書士と関連する国家資格の合格率を比較したものが以下の表です。
司法書士 | 司法試験 | 社労士 | 行政書士 | |
---|---|---|---|---|
令和3年 | 5.1% | 41.5% | 7.9% | 11.2% |
令和2年 | 5.2% | 39.1% | 6.4% | 10.7% |
令和元年 (平成31年) | 4.4% | 33.6% | 6.6% | 11.5% |
平成30年 | 4.3% | 29.1% | 6.3% | 12.7% |
平成29年 | 4.1% | 25.9% | 6.8% | 15.7% |
※表の数字をクリックすると参考元の公式ページにアクセスします
表から司法書士試験の合格率が最も低いことがわかりますが、この見方には注意が必要です。なぜなら、弁護士試験(司法試験)は法科大学院の課程修了者など受験資格が決められており、誰でも受験できる司法書士試験よりも合格率は高くなりやすいためです。
弁護士については単に合格率のみでは語れませんが、他の国家資格との比較では司法書士資格の難しさが浮き彫りになっています。
では、それぞれの資格の試験内容について詳しく見ていきましょう。
司法試験
司法試験は、裁判官や検察官、弁護士になろうとする人が受験する国家資格です。
司法試験には受験資格があり、法科大学院過程の修了者、あるいは司法試験予備試験の合格者を対象としています。
試験内容は以下のようになり、4日間かけて行われます。
試験形式 | 試験科目 | 問題数 |
---|---|---|
短答試験 | 憲法 | 20~25問 |
民法 | 30~38問 | |
刑法 | 20~25問 | |
論文式試験 | 選択科目 | 1問ずつ |
公法系科目第1問 | ||
公法系科目第2問 | ||
民事系科目第1問 | ||
民事系科目第2問 | ||
民事系科目第3問 | ||
刑事系科目第1問 | ||
刑事系科目第2問 |
司法試験の合格率は、令和3年〜平成29年の5年間では20〜40%台で推移しています。数字だけを見ると高い合格率であるように見えますが、法科大学院の修了者、あるいは司法試験予備試験の合格者が受験生であることを考えると、決して高い合格率ではありません。
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社会保険労務士試験
社労士は労務のプロです。国家資格者として労務管理や労働社会保険手続代行、年金相談業務などを行います。
社労士試験は受験資格があり、それが学歴によるものと実務経験によるもの、他の関連資格合格によるものの3つです。
試験科目は以下のようになっています。
試験科目 | 選択式 | 択一式 |
---|---|---|
労働基準法及び労働安全衛生法 | 1問 | 10問 |
労働者災害補償保険法 (労働保険の保険料の徴収等に関する法律を含む) | 1問 | 10問 |
雇用保険法 (労働保険の保険料の徴収等に関する法律を含む) | 1問 | 10問 |
労務管理その他の労働に関する一般常識 | 1問 | 10問 |
社会保険に関する一般常識 | 1問 | |
健康保険法 | 1問 | 10問 |
厚生年金保険法 | 1問 | 10問 |
国民年金法 | 1問 | 10問 |
参考:全国社会保険労務士会連合会 試験センター「試験の概要」
社労士の合格率は、令和3年〜平成29年の5年間では5〜7%台で推移しています。合格率は決して高くはなく、誰でも合格できるような試験ではないことがわかります。
社会保険労務士(社労士)試験の難易度は?資格保有者13人に聞く取得メリットとリアル年収
行政書士試験
行政書士は行政手続きの専門家です。官公署へ提出する許認可などの書類の作成代行などを主な業務としています。
受験資格は特にありません。
試験内容は「行政書士の業務に関し必要な法令等」と「行政書士の業務に関連する一般知識等」となっています。
試験科目 | 問題数 | |
---|---|---|
行政書士の業務に関し必要な法令等 | 憲法 | 46問 |
行政法 | ||
民法 | ||
商法 | ||
基礎法学 | ||
行政書士の業務に関連する一般知識等 | 政治・経済・社会 | 14問 |
情報通信・個人情報保護 | ||
文章理解 |
令和3年〜平成29年の5年間における合格率は10〜15%台で、かんたんな試験ではありませんが、他の国家資格と比べると相対的に難易度は低めであると言えます。
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司法書士の年収は稼げる?独立・雇用別の年収を調査
司法書士の資格は、苦労して取得するのに見合うほど年収にプラスの影響はあるのでしょうか。
令和2年9〜10月に実施された第2回司法書士全国調査では、独立開業した経営者司法書士と、雇用されているの司法書士に分けて、収入のデータが公表されています。
経営者司法書士の売上(収入)金額では、突出して多いのが1,000〜4,999万円です。その次に200〜499万円、500〜749万円と続きます。
売上(収入)金額 | 人数 |
---|---|
0円 | 45人 |
1〜199万円 | 160人 |
200〜499万円 | 260人 |
500〜749万円 | 224人 |
750〜999万円 | 216人 |
1,000〜4,999万円 | 894人 |
5,000〜9,999万円 | 81人 |
1億円以上 | 20人 |
参考:司法書士白書 2021年版「特集|第2回司法書士全国調査」
一方で、会社員として給与所得を得ている司法書士の年収は、300〜400万円がいちばんのボリュームゾーンです。その次に400〜500万円、500〜600万円と続きます。
年収(賞与含む) | 人数 |
---|---|
0円 | 10人 |
100万円未満 | 16人 |
100〜200万円 | 42人 |
200〜300万円 | 71人 |
300〜400万円 | 131人 |
400〜500万円 | 114人 |
500〜600万円 | 94人 |
600〜700万円 | 51人 |
700〜800万円 | 22人 |
800〜900万円 | 18人 |
900〜1,000万円 | 19人 |
1,000〜2,000万円 | 15人 |
2,000〜4,000万円 | 2人 |
4,000〜7,000万円 | 1人 |
参考:司法書士白書 2021年版「特集|第2回司法書士全国調査」
また、独自に行なった年収についてのアンケート結果がこちらです。
年収 | 年代 |
---|---|
470万円 | 30代前半 |
500万円 | 40代前半 |
500万円 | 40代前半 |
550万円 | 40代前半 |
550万円 | 40代前半 |
740万円 | 30代後半 |
※アンケート回答者7名の内、1名は司法書士資格は保有しているものの、司法書士として働いていなかったため除外
以上を総合すると、同じ司法書士の資格取得者でも年収の振り幅はかなり大きいことがわかります。司法書士の資格を取れば確実に年収が上がるというわけではなく、働き方などによって大きく左右されるということは認識しておく必要があるでしょう。
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司法書士の資格を取得するメリット・デメリット
司法書士の資格保有者に行ったアンケート調査から、司法書士の資格を取得するメリット・デメリットについて紹介します。
司法書士資格を取るメリット
司法書士の資格を取るメリットとして、独立開業を挙げる人は複数名いました。
独立開業以外のメリットでは、高収入を見込めるという意見が目立ちました。
他には、司法書士は難関資格であるため競合自体が少なく、土地や建物の登記の需要はいつの時代もなくならないので、安定したポジションや収入を期待できるという意見もありました。
司法書士資格を取るデメリット
次に、司法書士資格のデメリットについて回答してもらった結果も紹介します。
多かったのは難関資格のため費用・時間がかかる、挫折しやすいというものでした。
他には、つねに新しい知識にキャッチアップしていく必要があること、必要経費がかかることを挙げる人もいました。
司法書士試験は難関のため、長期戦に耐える覚悟が必要です。最短で合格を目指すには、日常的に費やせる時間や教材などに投資できる費用を明らかにし、効率的な学習計画を立てることが重要になります。
また、先ほども紹介しましたが、司法書士を名乗って仕事をするためには、日本司法書士連合会への入会登録が必要です。入会には登録手数料や会費がかかるので、資格の維持費も意外とかかるということを覚えておきましょう。
司法書士になるためにかかる費用
内容 | 費用 |
---|---|
入会費※ | 25,000~50,000円 |
登録手数料 | 25,000円 |
登録免許税 | 30,000円 |
会費※ | 15,000円~25,000円/月 |
バッチ代 | 6,500円 |
職印 | 10,000円 |
1年目の年間費用 | 276,500~421,500円 |
2年目以降の年間費用 | 180,000~300,000円 |
※入会金と会費は登録する司法書士会によって異なります
司法書士の資格は独学で取得できる?
司法書士試験は、独学でも合格できるのか気になる人は多いでしょう。結論として、司法書士試験には独学で合格する人もいます。司法書士試験は受験資格がないため、中卒や高卒から独学で合格することも可能です。
ただし、独学するといっても完全にひとりで学習するのではなく、必要に応じて通信講座や予備校などを併用するのがおすすめです。
完全な独学では、もし学習スタイルが間違っていたとしても、途中で修正したり気づいたりすることは容易ではありません。
そこで、基礎学習を進めたうえで問題演習だけに特化した通信講座を利用したり予備校の模試を受けたりして独学を補います。
特に司法書士試験の記述問題などは模試を受けて客観的に評価されることでこそ、学習の方向性が正しかったかどうかの判断ができます。
このように完全独学による偏った学習を見直し、貴重な時間を無駄にしないためには通信講座や予備校を併用するのが効果的です。
独学で取れる難易度別おすすめ資格15選|簡単に取れる国家資格から趣味に役立つ資格も
司法書士の資格についてのQ&A
司法書士の資格でよくある質問をまとめました。
司法書士はどんな人が向いている?
司法書士の適正について、司法書士の資格保有者に実施したアンケート結果が次のようになります。
それぞれ同じような回答を他の複数名もしていました。コツコツと継続して仕事をできる人、相談者に共感して相談にのれる人が司法書士に向いていることがわかります。
司法書士の資格を取るのに年齢は関係ある?
司法書士の資格は年齢に関係なく取得できます。司法書士試験には受験資格がないからです。
「第2回司法書士全国調査」によれば、司法書士の資格保有者は24歳以下から80歳以上まで幅広い年齢層にわたっていることがわかります。
司法書士の試験で難しいのはどの科目?
資格保有者アンケートで、8人中複数の人が難しいと答えた科目は以下のようになります。
- 民法:2人
- 不動産登記法:3人
- 商業登記法:2人
特に民法は出題数も多くて範囲が広いため、難しいと感じる人が多いようです。
司法書士に将来性はある?
こちらもアンケート結果を参考にします。
まず、司法書士に将来性はあると考える人の意見です。
このように多くの人は司法書士に対してポジティブな意見を持っていました。次に、司法書士の将来性についてネガティブな意見がこちらです。
将来性があると答えた人のなかにも相談件数が減っている、AIに仕事を奪われる可能性があることに言及している人はいました。
以上のことから、司法書士に将来性はあるものの、資格取得後も学習し続けて、新しい知識や時代の変化に対応していくことがこれからの司法書士には求められると言えるでしょう。
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まとめ
司法書士の資格について解説しました。
司法書士試験の内容や難易度について把握できたら、しっかりと長期戦に向けた学習計画を立てていきましょう。
独学をメインとしたい人も通信講座をうまく取り入れると、より効果的です。間違った学習法に何年も費やしてしまうような失敗は避け、最短で合格を目指せるような対策を講じてください。
おすすめの通信講座はこちらです。
司法書士は働き方にもよりますが、努力や行動しだいで高収入も見込める仕事です。試験合格を勝ち取るまであきらめず、日々コツコツと学習を継続していきましょう。
「選ぶをもっと楽しく」をコンセプトに、専門家・愛好家・体験者の方にご協力頂きながら、買い物やサービス選びに悩む方たちをサポートします。一人ひとりにフィットした情報に届け、皆さんの「したい」を叶えます。
※記事で紹介されている商品を購入すると、売上の一部がエラベルに還元されることがあります。メーカー等の依頼による広告にはPRを表記します。
※掲載されている情報は、エラベルが独自にリサーチした時点の情報を掲載しています。掲載価格に変動がある場合や、登録ミス等の理由により情報が異なる場合がありますので、最新の価格や商品の詳細等については、各ECサイト・販売店・メーカーよりご確認ください。